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古気候学とボーリング調査との関係

目次

気候変化を研究する学問である古気候学は、ボーリング調査と深い関係があります。古気候学におけるボーリング調査の役割や、それらのデータからわかることについて紹介します。

古気候学とは?

古気候学とは、地球上の過去の気候を研究するもので、通常は歴史時代と地質時代の気候を研究する場合に使われます。しかし広義では気候の観測が可能となった時代の気候状態の研究も含まれます。

地球を取り巻く自然環境の変遷を知る学問といえますが、資料収集の関係上、第四期、更新世の氷河時代の研究が盛んです。古生物学、海底や氷河の堆積物、年代測定、植物の花粉分析、樹木の年齢、考古学的資料などを用いて研究が行われます。

ボーリング調査の役割

古気候学に使う資料のひとつに、陸上や海底、氷河の堆積物があります。堆積物は深くなるほど年代が古くなりますので、ボーリング調査によって深く掘削することで当時の気候を知る手がかりとなります。

氷床コアの採取と分析

極地の氷床から採取された柱状の氷には、古い時代の気候の痕跡が保存されています。南極の氷床の深さは平均2450m、最深部で4000mと言われています。

氷床とは長い年月をかけて南極に降り積もった雪が押し潰されて氷となったもので、氷床に閉じ込められた空気から、当時の二酸化炭素濃度などがわかります。

そのため、ボーリングにより深い部分の氷を採取して分析すれば、その時代の気候や環境を知ることができます。

海底堆積物コアの採取と分析

海の底に堆積している柱状試料のことを、海底堆積物コアと呼びます。これらは地球の記録媒体ともいわれていて、鉱物や堆積層、化石、堆積物の物性、間隙水の化学組成など、さまざまな分析結果から地球環境に起こった変動を知ることができます。

深海科学掘削は1968年にアメリカで開始され、世界各国が協力して行ってきましたが、2023年に一旦終了。今後も2050年を到達点とした壮大な計画が寝られており、ボーリング技術が活用されます。

陸上堆積物コアの採取と分析

陸上を柱状にボーリングして堆積物を採取することで、過去に自身や津波などが起こったことを分析することができます。

陸上堆積物コアにより数千年前の気候や自然現象などを知るために、海岸線からどの地点で採取するのか、どのくらいの震度まで採掘するのかなどを検討し、ボーリング調査を行います。

過去のデータから何がわかる?

ボーリング調査を行い、古い時代の堆積物コアを分析することで、どのようなことがわかるのでしょうか。

氷期と間氷期のサイクル

約258万年前から現在までを第四紀といいますが、周期的に氷期と間氷期のサイクルを繰り返してきました。これは、海底堆積物や南極の氷床から採取された堆積物や氷によって解き明かされてきたものです。堆積物や氷には過去の気候の痕跡が保存されており、これらのデータ解析から気候のサイクルを明らかにしていきます。

さらには、現在と比較して温暖化した場合、寒冷化した場合にどうなるかという予測もできるようになります。

火山活動と気候変動

南極では氷床のボーリングが行われてきましたが、最終的には3035mまでの掘削に成功しており、過去72万年の氷サンプルを得ました。

雪氷コアに含まれる水分子の酸素同位体の比率からは過去の気温を推測することができます。また水蒸気以外の大気中の成分や、火山灰、ダストなどの微粒子が含まれていて、これらから火山活動の様子を知ることができます。

人類の進化と気候変動

現在問題が深刻化している地球温暖化ですが、古気候学によって温暖期・温暖化が進行している時期に何が起きているかを知ることができます。

地球温暖化は人間の進化がもたらしたものなのか、また温暖化した未来の地球を予測することも、ボーリング調査によって分析される古気候学に期待されていることです。

古気候学にとってなくてはならないボーリング調査

陸上や海底、氷床を深くまで掘削する技術であるボーリング調査。この技術により、過去の地球に何があったかを知ることができます。さらに地球温暖化によってどのような影響があるか、未来を予測することができます。

氷床では3000m以上の深度まで掘削できており、古気候学にとってボーリング調査は不可欠といえるでしょう。

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