一口にボーリングマシンと言っても、マシンの機構などによって種類が異なります。導入する際は、現場や工事内容にあったマシンを選びましょう。ここでは、スピンドル(ロータリー)ボーリングマシンの特長と、おすすめの製品をご紹介します。
安全性・小スペース・低騒音で選ぶ
「おすすめのボーリングマシンメーカー3選」
岩の切削では、その岩の固さ以上の外力を加えないと破砕することができません。スピンドル(ロータリー)ボーリングマシンは、ドリルに回転力と打撃力を加え、切削破砕しながら削孔するマシンです。
大きな特長は、小孔径でのボーリングが可能な点です。マシンのスイベルヘッド内にボーリングロッドを通して、スピンドルを回転したり昇降させたりしながら削孔します。コアの採集率も高いため、地質調査や鉱山の探鉱などに向いています。また、マシンが比較的小型で機動性に優れていることから、少人数の技術者で掘削作業ができる点も魅力です。
一方で、大口径掘削や深部掘削、傾斜掘りにはおすすめできません。
スピンドル型ボーリングマシンは小型・軽量設計のものが多く、分解して山岳地帯に搬入できるものもあります。また、騒音や振動が少ないため住宅近接工事にも使えるなど、様々な場所で活躍しています。ここでは、スピンドル(ロータリー)ボーリングマシンの事例を紹介します。
小型・軽量のものや分解できるものは、道路のない山地や堤防法尻などでも搬入可能です。YHP-1は、径66㎜で10~15mの深度までコア採取が可能です。硬い玉石礫を含む砂礫と基盤の凝灰角礫岩など土から岩まで硬い地盤でもコア採取をすることができます。
また、ボーリング孔を利用して地層の電気抵抗を測定したり、孔内をガス圧や油圧で加圧して地盤の特性を調べる水平載荷試験をして地盤の強度・土地の特性を評価したりします。
水平よりも上向きにボーリングすることで地すべりを防ぐことができます。また、ボーリング孔を利用した観測井戸を設置することもできます。孔内傾斜計や磁気水位計を設置し、地下水の水質や水位などをリアルタイムで観測し、地すべり活動をリアルタイムでモニタリングします。
ボーリング孔を使用した検査には他にも音波探査、常時微動測定、簡易揚水試験などがあり、地盤の調査に活用されています。
資源開発・エネルギー調査のためにもボーリングが行われています。大規模採掘前に小口径削孔で鉱脈を確認することで、効率よく鉱床探査の事前調査が行えるようになります。
また、ボーリングマシンのサイズによって小型井戸から深井戸、温泉ボーリングなどにも対応できます。スピンドル型ボーリングマシンのNL-55は、大口径掘削から深度掘削まで幅広く適用でき、資源探査、地質調査、井戸や温泉掘削に活用できます。
マンション建設や道路、橋梁、ダムなどの構造物を建設する際にもボーリング調査が活用されています。住宅・マンションなどを建設する際のボーリング調査で地層の構成、地盤の特性を調べて支持地盤を決めるのはもちろん、沈下防止用薬液注入孔を掘削したり、ロッド下の特殊噴射装置から地盤を硬化させる硬化材を噴射したりすることで、地盤の改良・強化ができます。
また、橋梁基礎をどこに設置するか決めるためにもボーリング調査を行います。軟弱地盤の場合は特に支持層選定が大きな課題となっており、支持杭や摩擦杭どちらの基礎形式にするか、強度向上のため地盤改良を行うかなど検討する必要があります。
スピンドル(ロータリー)ボーリングマシンは地質調査や鉱山調査、都市・土木建築など幅広い用途で活躍しています。ボーリング孔を使って観測機器を設置することで災害調査も可能ですし、地中の地層構造、鉱物分布を調べる、温泉や井戸を掘削することで資源開発にも活かせます。スピンドル(ロータリー)ボーリングマシンは従来よりも小型のもので機動性が高いため、少人数作業も可能です。
ここでは、Bori-Hori編集チームがピックアップしたスピンドル(ロータリー)ボーリングマシンを紹介します。
【選出理由】
「ボーリングマシン メーカー」とGoogle検索して上位に表示されるメーカー(オリジナルの製品を製造・販売)10社のうち、
「スピンドル(ロータリー)ボーリングマシン」に該当する製品情報を公式HPに掲載しているメーカーの製品をピックアップしています。
(2023年8月1日調査時点)
引用元:YBM公式HP
https://www.ybm.jp/product/ybm-05da-2h
引用元:YBM公式HP
https://www.ybm.jp/product/ybm-05da-2h
【重量・サイズ】
| 総重量(kg) | 287 |
|---|---|
| 寸法(mm) | 長1,060 × 幅700 × 高1,160 |
【スイベルヘッド】
| スピンドル内径(mm) | 43 |
|---|---|
| スピンドルストローク(mm) | 500 |
| スピンドル回転数(min-1) | 62、172、351 |
| 最大給圧力(kN) | 21.8{2,220 kgf} |
| 最大バランス力(kN) | 27.0{2,750 kgf} |
| スピンドルトルク(N・m)※3.7kWモーター時 | 565.9{57.7 kgf・m}(1速)、203.7{20.8 kgf・m}(2速)、99.9{10.2 kgf・m}(3速) |
【ギヤリング】
| チェンジギヤの形式 | 3段変速 スライディングギヤ |
|---|---|
| クラッチ形式 | 乾式単板ディスク |
【ホイスト】
| 形式 | プラネタリギヤ式 ハンドブレーキ |
|---|---|
| ドラム寸法 | φ100×70 |
| ドラムキャパシティ(m) | φ9×20 |
| ロープスピード(m/min) | 15、44、90 |
| 巻上能力(kN) | 4.9{500 kgf} |
【油圧ポンプ】
| 形式 | 可変吐出形ベーンポンプ |
|---|---|
| 仕様(MPa) | 常用2~4{20~40 kgf/cm2}、最大6.9{70 kgf/cm2} |
【原動機】
| 所要動力(kW) | 3.7 kW/4P{5 ps} |
|---|
引用元:東亜利根ボーリング公式HP
https://www.toa-tone.jp/manufacture/m03.html
引用元:東亜利根ボーリング公式HP
https://www.toa-tone.jp/manufacture/m03.html
【本体】
| 質量(t) | 11.0 |
|---|---|
| 回転数 ドライブヘッド(min-1) | 正回転(右)60、125、265、420/逆回転(左)36、75、160、255 |
| 回転数 ロータリーテーブル(min-1) | 正回転(右)30、62、132、210 |
| 巻上能力(t) | 9.0 |
| ストローク長(mm) | 750 |
引用元:東邦地下工機公式HP
https://www.tohochikakoki.co.jp/catalog/catalog_index.php
引用元:東邦地下工機公式HP
https://www.tohochikakoki.co.jp/catalog/catalog_index.php
| 総重量(kg) | 200 |
|---|---|
| 寸法(mm) | 長1115×幅570×高960 |
| スピンドル内径(mm) | 47 |
| スピンドル回転数(r.p.m.) | 65:125:370 |
| 最大トルク(kN・m) | 0.54 {55kgf・m} |
| ストローク(mm) | 300(400) |
| 給進力(kN) | 8.4 {860kgf} |
| 引抜力(kN) | 13.8 {1410kgf} |
| 所要動力 | 3.7kW/4P または 7PS |
引用元:扶桑工業公式HP
https://www.kk-fuso.co.jp/kikai/
引用元:扶桑工業公式HP
https://www.kk-fuso.co.jp/kikai/
| 総重量(kg) | 331 |
|---|---|
| 寸法(mm) | 長1159×幅700×高1091 |
| スピンドル内径(mm) | 43 |
| スピンドルストローク(mm) | 500 |
| スピンドル回転数(min-1) | 57-120-270 |
| 給進力(kN) | 上昇26.9、下降20.2 |
| スピンドルトルク(N・m) | 610 |
引用元:ユビロン・フアクト公式HP
http://www.yubiron.co.jp/products/product02.html
引用元:ユビロン・フアクト公式HP
http://www.yubiron.co.jp/products/product02.html
【スイベルヘッド】
| 全長(mm) | 3,100 |
|---|---|
| 掘削能力(m) | 50 |
| 形式 | 2シリンダー油圧式 |
| 穿孔方向(°) | 360 |
| チャッキング口径(mm) | 40.5 |
| 主軸ストローク(mm) | 300 |
| スピンドル回転数(rpm) | 100~165~520(±シジン1,750rpm時) |
| 給圧力(kg) | 1,000 |
| バランス力(kg) | 1,500 |
【ハイドロリックシステム】
| タンク容量(kg/㎠) | 常用35、最大60 |
|---|---|
| 動力(HP) | 5 |
| 重量(kg) | 200(原動機除く) |
| 分割重量(kg) | 最大30 |
| 寸法(L×W×H)(mm) | 1,170×700×1,010 |
アンカー工・法面工などの中規模以上の工事から、地盤改良や地質調査などの小規模工事まで様々なシーンで活躍するボーリングマシンを、工事ごとに重要視される特徴やスペックを「強み」として表現し、それぞれにおすすめなメーカーを3社ご紹介しています。
引用元:鉱研工業(https://www.koken-boring.co.jp/products/580/)
山岳の硬い岩盤も貫けるよう、回転トルク10kN-m・引抜力60kN(給進機構)・ドリルヘッド速度25m/min、打撃力750Jなどのハイパワーを備えつつ、4次排ガス規制に適合したエンジンを積むことで燃焼効率も自動でコントロールし、経済的です。
引用元:YBM(https://www.ybm.jp/product/lrp-400-2)
本体重量がわずか1トンの軽量型マシンや、ロング車1台でツールスなどのオプション品も運搬できるのが同社製品の魅力。
大型重機を入れづらい狭い場所で行う調査や、重機を扱う担当者への負荷を抑えたい現場におすすめと言えます。
引用元:東亜利根ボーリング(https://www.toa-tone.jp/_shared/catalog/C100.pdf)
都市部における掘削作業では、騒音や振動への対策は必要不可欠。
国交省の「超低騒音型建設機械」にも指定された同社製品では、従来品比でエンジン騒音-11dB・作業音-10dBを実現。また、騒音の逆周波を人工的に発生させる消音装置なども展開しています。