ここでは、ボーリングマシンの耐用年数について解説します。耐用年数についての基礎から、実際の耐用年数、ボーリングマシンの選び方などもご紹介するので、ぜひチェックしてみてください。
耐用年数とは、ボーリングマシンを資産として計算できる期間のことです。企業が減価償却費を正しく計算し、決算書へ適切に計上できるよう、「減価償却資産の耐用年数等に関する省令」で定められています。年数は、建物や車両、工具などそれぞれ異なっており、各自の判断で変更することはできません。
実際に使える期間ではなく、「固定資産として使える期間」である点がポイント。例えば、耐用年数が5年だからといって、機械が5年で壊れる…というわけではありません。
似たような言葉に「耐久年数」がありますが、こちらは、製品を開発したメーカーが独自に「問題なく使用できる期間」を定めたもの。ただしこちらも、こまめなメンテナンスや部品交換などで耐久年数より使える場合も多いので、一概に言うことはできません。
建設現場で使用するボーリングマシンは「総合工事用設備」に当てはまり、耐用年数は6年と定められています。耐用年数をしっかり把握して、納税額や減価償却費を算出しましょう。
ちなみに、中古でマシンを購入した際も、購入額が10万円を超えていた場合は、減価償却が必要です。ただし、購入時点ですでにある程度の年数が経っている場合は、計算方法が異なるので注意してください。
参照元:「減価償却資産の耐用年数等に関する省令」(https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=340M50000040015)
ボーリングマシンの耐用年数は、税務上の耐用年数と実際の使用寿命の二つの考え方があります。税務上の耐用年数は、国税庁が定める減価償却資産の耐用年数表に基づき、計算上の資産価値を一定期間で償却するための基準です。ボーリングマシンは一般的に「建設機械器具」に区分され、7年から10年程度で償却することが求められます。これはあくまで資産価値を会計処理上で均等に減少させるための目安です。しかし、実際の使用寿命は機械の規模、使用環境、メンテナンスの質によって大きく変動します。適切な整備や部品交換を行えば、長期使用も可能です。その一方で、過酷な地盤条件や連続稼働によって短期間で性能が低下することもあります。
注意したいのが、ロッドなどの周辺機器です。ボーリングマシンで掘削をしたりコアを採取したりする際には、付属品(ツールス)が必要ですが、これらはいわば消耗品。特に高圧噴射に使用するロッドが消耗すると、品質低下を招きやすいため、定期的なメンテナンスや交換が必要です。
周辺機器が破損・故障した際に、スムーズに対応してくれるメーカーを選べば安心かもしれません。
定期的な点検と専門的なオーバーホールにより、摩耗部品の状態把握や潤滑不足の防止、重大故障の予兆発見が可能になります。不具合が発生しづらくなることで、不具合によるダウンタイムの削減も可能です。定期的なメンテナンスにより、機械の健全性を長く維持できます。
ドリルビットやシール、オイルなどの消耗品は、使用劣化が進むと周辺部品に悪影響を及ぼすこともあるため、予防的交換が効果的です。限界まで使い切るより、少し余裕を持って交換することで、機械全体の寿命向上につながります。
使用後は湿気や塩害、高温多湿を避けた屋内保管が適しています。防錆剤塗布やカバー、通風確保など適切な防錆措置も大切です。過酷な環境にさらされると腐食や部品の劣化が早まり、使用寿命が短くなる恐れがあります。
故障・修理頻度の増加は、更新・買い替えのサインです。小さな不具合であっても頻発すると修理費や部品交換費が積み重なり、結果的に維持コストが購入費を上回る場合があります。また、修理のための稼働停止時間が増えると工期遅延や作業効率低下を招き、現場全体への影響が大きくなるため、早期の更新判断が有効です。
長年の使用で掘削速度の低下や動作の不安定化、燃費や電力効率の悪化が生じることがあります。こうした性能低下は作業時間の増加や仕上がり精度のばらつきにつながり、結果として工期やコストに影響します。定期的な整備でも改善が見られず効率が落ち続ける場合は、更新・買い替えを検討すべきタイミングです。
ボーリングマシンの寿命を左右する要因の一つが部品供給です。メーカーの製造終了や流通減少により、必要な部品の入手が困難になると、故障時の修理対応に長時間を要するだけでなく、場合によっては修理自体が不可能になることもあります。代替部品の調達には高額なコストがかかる場合も多く、安定した稼働を維持できなくなるため、部品入手が難しくなった時点で更新・買い替えを検討しましょう。
ボーリングマシンの耐用年数は6年です。耐用年数は法令で定められた期間のため、実際はそれよりも長く使えることがほとんどです。一方で、マシンの駆動に欠かせない周辺機器は消耗しやすく、定期的なメンテナンスや交換が不可欠です。
ボーリングマシンを選ぶ際は、周辺機器の耐久性やメンテナンス対応などにも配慮して選ぶのがおすすめです。
こちらのページでは、多様化する工事現場のニーズに応える、さまざまな製品やメーカーをご紹介しています。マシンの購入を検討している方は、ぜひチェックしてみてください。
アンカー工・法面工などの中規模以上の工事から、地盤改良や地質調査などの小規模工事まで様々なシーンで活躍するボーリングマシンを、工事ごとに重要視される特徴やスペックを「強み」として表現し、それぞれにおすすめなメーカーを3社ご紹介しています。
引用元:鉱研工業(https://www.koken-boring.co.jp/products/580/)
山岳の硬い岩盤も貫けるよう、回転トルク10kN-m・引抜力60kN(給進機構)・ドリルヘッド速度25m/min、打撃力750Jなどのハイパワーを備えつつ、4次排ガス規制に適合したエンジンを積むことで燃焼効率も自動でコントロールし、経済的です。
引用元:YBM(https://www.ybm.jp/product/lrp-400-2)
本体重量がわずか1トンの軽量型マシンや、ロング車1台でツールスなどのオプション品も運搬できるのが同社製品の魅力。
大型重機を入れづらい狭い場所で行う調査や、重機を扱う担当者への負荷を抑えたい現場におすすめと言えます。
引用元:東亜利根ボーリング(https://www.toa-tone.jp/_shared/catalog/C100.pdf)
都市部における掘削作業では、騒音や振動への対策は必要不可欠。
国交省の「超低騒音型建設機械」にも指定された同社製品では、従来品比でエンジン騒音-11dB・作業音-10dBを実現。また、騒音の逆周波を人工的に発生させる消音装置なども展開しています。