一口にボーリングマシンと言っても、マシンの大きさ・重さによって種類が異なります。導入する際は、現場や工事内容にあったマシンを選びましょう。ここでは、大型・重量のボーリングマシンの特長と、活躍する現場について解説します。
安全性・小スペース・低騒音で選ぶ
「おすすめのボーリングマシンメーカー3選」
大型・重量のボーリングマシンの特徴は、パワーと機動力です。さまざまな地質条件で施工できるため、地滑り対策工事やトンネル掘削、土木構造物や建築物の基礎工事、連続地中壁の構築工事など、目的や用途等に合わせて幅広く活用されています。
一般的に、大型・重量のボーリングマシンを使用する際は、マシンを据え付けるための敷地が必要です。場所によっては持ち運びも難しいため、自走できるクローラ型の方が良いでしょう。
また、大型・重量のボーリングマシンには当然ながら掘削能力が求められます。製品を選ぶ際は、打撃数、掘削口径、ストローク長などに着目するのがおすすめ。また運搬コストや機動性を加味すれば、クローラ型などの自走型が望ましいと言えるでしょう。
ボーリングマシンには大型・重量タイプのモデルもあります。ここでは、大型・重量でボーリングマシンを使用した事例を紹介します。ボーリングマシン活用方法の参考にしてください。

引用元:内田産業公式HP
(https://monorail.co.jp/case/3392/)
大分県で実施した地すべり対策工事に大型のボーリングマシンを使用しました。最大傾斜50度の法面にレール傾斜45度に抑えるようレールを設置しました。傾斜地でボーリングマシンを積込してフラットデッキダンプ台車で荷台と足場の高さを合わせ、自走にてボーリングマシンを移動させました。75m削孔で集水ボーリングを行った事例です。
参照元:内田産業公式サイト( https://monorail.co.jp/case/3392/)

引用元:東亜利根ボーリング公式HP
(https://www.toa-tone.jp/manufacture/m03.html#m03)
温泉開発・地下水開発・鉱物資源開発など多様な地下資源の掘削に大型ボーリングマシンを活用しています。例えば、温泉開発では観光施設や福祉、農業、医療分野向けに地下深部から温泉を掘削し、安定して供給できます。地下水開発では飲料水や灌漑用水の確保、災害時の緊急水源確保にも貢献しています。
参照元:東亜利根ボーリング公式サイト( https://www.toa-tone.jp/manufacture/m03.html#m03)

引用元:田村ボーリング公式HP
(https://www.tamura-bor.co.jp/business/special/)
田村ボーリングでは、ボーリングマシンを活用してグラウンドアンカー工事や大口径杭工事、接地工事など多様な特殊工事を行っています。アンカー工事ではロータリーパーカッションドリルを用いて土留めの安定を確保します。杭工事では大型ボーリングマシンで構造物の支持基盤を構築します。発電所や鉄塔の接地工事にもボーリング技術を応用しています。
参照元:田村ボーリング公式サイト( https://www.tamura-bor.co.jp/business/special/)
ここでは、Bori-Hori編集チームがピックアップした、打撃数が高く、ストローク長の長い、掘削能力に優れた大型・重量の「ロータリーパーカッションドリル」でかつ自走できるクローラ型を紹介します。
【選出理由】
「大型 ボーリングマシン」とGoogle検索し、
上位表示されるメーカーの製品のうち、打撃数が1500bpm以上、ストローク長が2000mm以上の大型で自走可能なロータリーパーカッションドリルをピックアップしています。(2023年8月1日調査時点)
引用元:鉱研工業公式HP
https://www.koken-boring.co.jp/products/580/
引用元:鉱研工業公式HP
https://www.koken-boring.co.jp/products/580/
| 掘削口径(mm) | 101~225 |
|---|---|
| ストローク長(mm) | 3,000 |
| 打撃数(bpm) | 2,200 |
| 総重量(kg) | 12,500 |
| 回転数(rpm) | 80(パーカッション併用)/100(回転増速) |
| トルク(kN-m) | 10.8 |
| 打撃エネルギー(J) | 750 |
| スラスト(kN) | 60 |
| 原動機(kW/rpm) | 129/2,050 |
| 運搬時寸法(L×W×H)(mm) | 7,600×2,420×2,720 |
引用元:鉱研工業公式HP
https://www.koken-boring.co.jp/products/547/
引用元:鉱研工業公式HP
https://www.koken-boring.co.jp/products/547/
| 掘削口径(mm) | 60~125 |
|---|---|
| ストローク長(mm) | 2,200 |
| 打撃数(bpm) | 2,000 |
| 回転数(rpm) | 66/33(高速/低速) |
| トルク(kN-m) | 2/4(高速/低速) |
| 打撃エネルギー(J) | 350 |
| スラスト(kN) | 25 |
| 原動機(kW/rpm) | 40/1,800 |
| 運搬時寸法(L×W×H)(mm) | 5,900×2,000×2,300 |
| 質量(kg) | 5,500 |
引用元:YBM公式HP
https://www.ybm.jp/product/yrp-180c
引用元:YBM公式HP
https://www.ybm.jp/product/yrp-180c
| 掘削口径(mm) | 216 |
|---|---|
| ストローク長(mm) | 3,300 |
| 打撃数(bpm) | 2,000 |
| 掘さく口径(mm) | Max216 |
| 回転数(min-1) | 低速32、高速65 |
| トルク(N・m) | 高トルク12,740、低トルク6,370 |
| 打撃数(bpm) | 2,000 |
| 打撃エネルギー(J) | 記載なし |
| スラスト(kN) | 記載なし |
| ストローク長(mm) | 記載なし |
【走行装置(トラクションユニット)】
| 型式 | YBC65 |
|---|---|
| 走行速度(km/h) | 0~3.5 |
| 登坂能力(°) | 20 |
【寸法・質量】
| 外形寸法(L×W×H)(mm) | 7,200×2,300×2,800 |
|---|---|
| 質量(kg) | 12,570 |
引用元:MCDプロダクト公式HP
http://mcd-p.jpn.org/products/index.html
引用元:MCDプロダクト公式HP
http://mcd-p.jpn.org/products/index.html
| 掘削口径(mm) | 56~216 |
|---|---|
| ストローク長(mm) | 3000 |
| 打撃数(bpm) | 1,800 |
| 回転数(rpm) | 最大80(打撃併用時)/最大100(回転削孔時) |
| 回転力(N・m) | 8,500 |
| 打撃エネルギー(N・m) | 750~450 |
| 運搬時寸法(L/W/H)(mm) | 6,715×2,365×2,535 |
| 総重量(㎏) | 11,000 |
アンカー工・法面工などの中規模以上の工事から、地盤改良や地質調査などの小規模工事まで様々なシーンで活躍するボーリングマシンを、工事ごとに重要視される特徴やスペックを「強み」として表現し、それぞれにおすすめなメーカーを3社ご紹介しています。
引用元:鉱研工業(https://www.koken-boring.co.jp/products/580/)
山岳の硬い岩盤も貫けるよう、回転トルク10kN-m・引抜力60kN(給進機構)・ドリルヘッド速度25m/min、打撃力750Jなどのハイパワーを備えつつ、4次排ガス規制に適合したエンジンを積むことで燃焼効率も自動でコントロールし、経済的です。
引用元:YBM(https://www.ybm.jp/product/lrp-400-2)
本体重量がわずか1トンの軽量型マシンや、ロング車1台でツールスなどのオプション品も運搬できるのが同社製品の魅力。
大型重機を入れづらい狭い場所で行う調査や、重機を扱う担当者への負荷を抑えたい現場におすすめと言えます。
引用元:東亜利根ボーリング(https://www.toa-tone.jp/_shared/catalog/C100.pdf)
都市部における掘削作業では、騒音や振動への対策は必要不可欠。
国交省の「超低騒音型建設機械」にも指定された同社製品では、従来品比でエンジン騒音-11dB・作業音-10dBを実現。また、騒音の逆周波を人工的に発生させる消音装置なども展開しています。